高岡伝産 × 日本酒職人

「町工場で創ろうぜ!富山県最古の酒蔵の県内最年少杜氏と考える、お酒と工芸の新接点とは?」

「飲み会は、無いんですよね……」さみしそうな顔で職人は言った。これまで数々の一座を建立してきた高岡伝産。工場見学の後に、展示会の後に、いつだって必ず日本酒はあった。居酒屋を出た職人の火照る頬をそっと撫でる風は、いつだって伝統産業の追い風だった。長引くコロナ禍の中でその風は凪いでいた。――でも、シラフな今だからこそお酒のコトを考える時!「お酒と素材の理想の関係は?」「どんな酒器で飲むと美味しいの?」お酒と工芸それぞれの職人が、尿酸値も気にせずに工場から工場へ梯子しながら疑問をぶつけあい「新たな可能性」を探る!! 再び集まって飲める、その日のために。

林酒造について詳しくはこちら HP

前編

お酒と工芸の関係を探るべく、県内最古の酒蔵で県内最年少の蔵元である林秀樹氏を工場に誘い込むことに成功した高岡伝産の職人たち。酒器に関わる工場をめぐるツアーが始まる。錫の酒器を作る鋳物メーカーである(株)能作。盃などにも細工を施す蒔絵師の漆芸吉川、塗装の技術を活かして真鍮の器などにもコーティングを施す(有)川津工芸。酒器づくりの職人たち…というより単なる酒好きの職人では?などと噂される中、ひたすら工場を見せまくる超ストイックなツアーが始まる。

 

後編

工場見学もついに4件目、つまりは4次会。訪れたのは茶道具を中心に制作する般若鋳造所。懐石に用いる酒器である燗鍋の製造もおこなっている。今回のツアーも終わりに近づく中、突如はじまるぐい呑み作りの鋳物体験ワークショップ。

 これでもか!と工場を見せつけたツアーの締めくくりは伝産職人たちとゲストとの座談会。「お酒と鉄って相性はいいの?」「お酒を飲むときの作法はあるの?」「酒器ってなんで漆塗りが多いんだろう」「実はこんな器を作ってみたんですけど」と、ここぞとばかりに疑問をぶつけあう。そんななか、ひとりの職人からある想いが語られる――「自分は酒器がつくりたいんじゃないんだ、むしろお酒をつくりたいんだ!」

 

 

 

  

 

― 工場を訪れたゲスト 

  

 

林酒造 林秀樹

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林酒造(寛永三年創業)杜氏で次期15代目蔵元。山形県と自蔵で酒造りの修行後、24歳で杜氏となる。1年目に造った酒が全国新酒鑑評会に入賞し、その後金賞を多数受賞。金沢国税局酒類鑑評会で7年連続優等賞受賞。「黒部峡」に加え、酒米の種類ごとに醸す「林」銘柄を新たに立ち上げ「全ての酒を最高品質に」を信条に、手間暇を惜しまずこだわれるだけこだわった酒造りに取り組んでいる。

 

 

― 誘い込んだ職人たち ―

 

 

(株)能作:礒岩 篤

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能作は大正5年(1916年)の創業以来、真鍮や錫を中心に素材と技術を最大限に生かすものづくりに取り組む鋳物メーカーです。近年では「もの」をつくるだけでなく、背景にある「こと」「こころ」を伝える産業観光事業にもより一層力を入れております。職人の想いを感じていただける展示や鋳物製作体験、錫の器で楽しめるカフェ等を通じて、能作を五感で体感できる空間を演出、全国各地から年間12万人が訪れるスポットとなりました。

 

漆芸吉川:吉川 和行

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3代に渡り、塗師屋、蒔絵師として漆芸の仕事に携わっています。主に蒔絵に特化した仕事をしており金、銀、貝、卵殻などを材料とし本漆を用いた様々な技法で表現しています。お茶の道具やアクセサリーのような手に収まるものから建材など大きな部材にも蒔絵を施すなど仕事の幅を広げています。また、分業制である問屋仕事とは別に作家としてのチャレンジを行っており「用と美」にこだわった作品づくりを心掛けています。

 

(有)川津工芸:川津 良尚

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高岡で仏具・銅器の着色を行っております。当社では高岡で古くからおこなっている漆や青銅等の古代着色ではなく、有機溶剤塗料を用いたスプレー塗装を主として取り扱う現代着色をしております。他にもメッキ等を用いて、彩色なども行い多彩な表現を行っています。他にも地場の産業であるアルミやステンレスを材料とする建材分野やアルミダイキャストで作られる機械分野にも進出して、さまざまな金属に塗装をしております。近年では仏具や銅器にキャンディー塗装を施し、自社特有のカラフルな塗装を付けたものを出しております。

 

般若鋳造所:般若 雄治

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1870年創業、約150年にわたり高岡銅器の製造に携わっています。茶道具を中心に、銅器だけでなく茶釜や鉄瓶などの鉄器も鋳造しています。作家活動を行っている職人も在籍しており、日本伝統工芸展をはじめ様々な展覧会への出品も活発に行っています。1つの鋳型に複数の金属を流す「吹分鋳造法」での作品制作を得意としており、熔けた金属の混ざり方によって生み出される神秘的な模様が作品の特徴です。

 

(有)のと作銘木店:能登 宜行

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当店は主に天然素材(無垢材)のあらゆる銘木品を取り扱っています。その中でも欅、タモ材等各種素材を生かしたオーダー家具(テーブル、座卓、収納家具等)も製作販売させて頂いています。また、無垢材のフローリング、羽目板等を使用した健康住宅の増改築等のご相談にも対応させて頂いております。今まで銘木店へいらした事のない方もお気軽にご来店下さい。

 

(株)梶原製作所:渡邊 尚希

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梶原製作所は明治35年に創業以来110年余り、高岡銅器の伝統技法を継承してきました。企画設計から最後の設置に至るまで、一貫制作でのものづくりを行っています。その製品は大型の仏像・銅像はもちろんのこと、モニュメント・パブリックアート、梵鐘や仏具など多岐にわたります。最近では、国宝再現・修復事業にも携わらせて頂いており、独自のノウハウと熟練した職人技により制作したものの数々は、全国各地、また海外まで設置されています。

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